2021年後半にコバルトやニッケルの価格が高騰し、リチウムイオン電池の価格も、需要とともに高騰しています。また、世界中で蓄電池の需要が増加していることもあり、蓄電池を作るために必要不可欠な原材料の価格が下落する見通しはなく、上昇していくと予想されているのが現状です。
2012年から2015年にかけては、まだ日本国内では蓄電池の技術も手探りの状態でしたが、温室効果ガスの排出量ゼロを目指す脱酸素社会への動きと連動するように、手頃な価格で購入できるようになった蓄電池。技術の進歩とともに、蓄電池の価格も下がってきていましたが、世界中で蓄電池の需要が増加していることもあり、これからもこの価格の低下が続くという保証はありません。
蓄電池の価格動向について考えるときに、初めから「蓄電池の価格が今後下がるかもしれない」という期待をしている方が多いのは、販売されたばかりのころは非常に高額な設備だった太陽光発電設備が、普及していった際の記憶があるからではないでしょうか。
太陽光発電に関しては、普及を目指す政府のテコ入れなどもあり、一般家庭でも導入しやすい設備となって来ました。一方で導入コストが大幅に下落したという側面もあるのです。例えば、容量5kwの太陽光発電を導入する場合、固定価格買取制度がスタートした2012年では200万円以上の導入コストがかかっていましたが、2021年には約140万円まで価格が下落(※)しているのです。
こうしたケースを考えた場合、蓄電池に関しても同様に、需要が増えて普及が進めば「蓄電池の価格が今後下がるかもしれない」と考えてしまうのも納得できます。
※参照元:東京電力エナジーパートナー公式HP くらしTEPCOより(https://evdays.tepco.co.jp/entry/2022/02/01/kurashi7#:~:text=仮に容量5kWの太陽,が必要になります。 )
蓄電池を導入するなら「今」導入することがもっとも良いタイミング。世界中で蓄電池の需要が増加する中、蓄電池の原材料であるリチウムやコバルトは、年々希少価値を高めています。そんな状況は、これからも変わることは無く、突然蓄電池の価格が高騰する可能性も否めません。これ以上安くなるということはあまり期待できないでしょう。
そして、災害もいつあるかわかりません。昔からいわれている「忘れた頃にやってくる」。まさに、現代に生きる私たちは、思いがけず東日本大震災を経験しました。この教訓から学んだ備えとして蓄電池こそ、「今」導入することがもっとも良いタイミングなのではないでしょうか。
蓄電池導入による今後のメリットについて、ご紹介してきました。甚大な被害をもたらした東日本大震災では、発電設備も破壊され、インフラに大きなダメージを与えました。しかし停電は被災地だけでなく、驚くほど広範囲に、そして長期に及びました。
いつ、また不便な生活に置かれてしまうかは誰にも予想ができません。このことを教訓に、普及が進む家庭用蓄電池ですが、迅速に対応をしてくれるお住いの近くの信頼できる業者を探して、できるだけ早い導入がおすすめです。