家庭用蓄電池を導入するにあたって、導入費用の目安や価格相場といったものについて述べていきたいと思います。
家庭用の定置用リチウムイオン蓄電池は、安いものでも数十万円、標準的なものでも100万円前後、高機能ハイスペックなものだと200万円あるいはそれ以上といったものもあります。
ただし、高ければいい、安い物はダメと一概には言い切れません。これらの価格差は、蓄電池の容量と負荷機能により大きく左右されるからです。そこでひとつ、蓄電池の価格を判断する際に基準として知っておくべき数字が、国によって設定された平成27年現在の基準価格（Ａ値）というものです。
このA値は蓄電池の容量と性能や付加機能によって、「この機能の蓄電池なら、基準となる価格はこの位」と定めたもの。
そして、補助金の計算にもこの数値が用いられています。具体的な金額は次の通りです。
そして各種付加機能には以下の金額があります。
この数値を基に考えると、例えば付加機能をすべて備えた5Kwのものであれば160万円、4Kwのものであれば140万円というのがひとつの目安になります。
もっとも実際の販売価格というものは、メーカーが設定している希望小売価格や、販売店による値引きなどの要素も絡んでくるので、この基準価格よりは、実際は安くなるのが一般的です。
実際には、ネット検索などで、その蓄電池の希望小売価格や実勢価格などをチェックした上で、販売店の見積もりの数字とA値がどの程度違っているのかを判断するのが一番賢明なやり方と言えるでしょう。また、補助金がどれだけ交付されるかも、大きな判断要素になりますので、この点も踏まえて考えるようにしてください。
そしてもうひとつ、忘れてならないのが、機器の購入価格以外に必要となってくる、設置工事費用です。これは設置するご自宅のスペースや設置場所、特殊な配線工事を必要とするか否かといった要素によって大きく変わってきます。
例えば、設置場所が土の上しかないといった場合には、基礎工事が必要になりその分の追加費用が発生します。一方で、コンクリート基礎の十分なスペースがあり特殊な工事が必要ないといった場合には設置費用は当然少額になります。
さらに、販売店によっては、例えば太陽光発電との同時購入で設置費用は無料といったサービスを打ち出す場合も。この点もしっかりと事前に確認しておく必要があります。
ここでは蓄電池の製品価格を判断する際の基準や、製品の種類・提供形態による価格の違い、設置費用の考え方などについて解説しました。算出方法についても目安として紹介しましたが、具体的な価格についてはご家庭で必要とする付加サービスや購入条件などによって大きく変化します。
ご自宅でどのように活用するのか、本当に必要な機能をまずは明確にし、それをもとに、設置工事を含めてどのような導入方法がよいのかを業者に相談したうえで見積もりを取り、サービス内容と価格を総合的に比較することが大切です。
