実際に蓄電池を導入し、まず感じられるのは電気代の節約です。特に調理や給油、暖房などにガスエネルギーを使用しないオール電化住宅では、節約効果をより実感しやすくなります。
また、停電時や災害時に予備電力として役立つことも、蓄電池のメリットです。特に小さなお子さんがいるご家庭などでは、万が一の備えとして蓄電池を導入するケースも少なくありません。夜間の停電時に照明が使えなくなったり、寒さや暑さが厳しい時に突然エアコンが使えなくなったりすると、思わぬ二次災害を招く可能性も。そうした事態に対する備えとして、蓄電池が役立ちます。
蓄電池の必要性が高まってきた背景として、2016年から実施される電力自由化が一つのきっかけとなっていることをご存知でしょうか。
電力自由化以前は東京電力をはじめとする大手電力会社による寡占状態にありました。電力の供給量も大手電力会社のコントロール下にあり、予備として需要予測の10~15%以上の電力を発電することで、極力停電が起きないようにしていたのです。これが自由化によって価格競争にさらされるようになると、供給のコントロールよりもコスト管理が重視されるようになります。
需要予測に対してギリギリの発電量しか供給しなくなり、「いつ停電が起きてもおかしくない」とういう状況を招く可能性が高くなります。こうした背景から、突然の停電に対する備えとして、蓄電池の重要度が高まってきたのです。
電力自由化によって企業間によるサービスの競争が行われるようになり、一般消費者にとっては電気代を節約しやすくなったり、売電などで合理的に電力を運用して家計の助けになったりするようになりました。そうした経済的メリットを得るうえで、家庭内のエネルギー消費量を正確に把握することが前提となります。
そこで重要度を増してきたのが『HEMS(家庭用エネルギー管理システム)』です。簡単に言えば、電力需要と電力供給を可視化し、太陽光発電システムや蓄電池などをコントロールできる装置のことをいいます。
蓄えた電気と発電した電気を効率よく使用でき、節電を可能にしてくれる装置として注目を集めており、国や自治体も補助金を設定して普及を後押してきました。
東日本大震災での計画停電に続き、近年では慢性的な電力不足による節電の呼びかけが行われるなど、電力のひっ迫は私たちの生活にとって非常に身近な課題となっています。また持続可能な社会の実現が叫ばれるなかで、私たち一人ひとりの取り組みが呼びかけられています。
このような状況にあって、家計の節約と万が一の備えとして導入することで、エネルギー問題にも寄与する蓄電池はますます重要度を増していくはずです。
家庭用蓄電池の設置には、専門的な知識や資格が必要です。失敗しない工事のためには、施工方法や扱いメーカー、実績数に注目して選びましょう。
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